中国で太陽光が設備容量で石炭火力を上回る:2026年の数字を読む
2026年7月末、中国の太陽光は1,286GW、石炭火力は1,285GWとなった。上半期の新規太陽光は2025年より約3分の2減り、蓄電は61%増えた。インバータ・PCSメーカーにとっての意味を整理する。

- 012026年7月末:太陽光1,286GW、石炭火力1,285GW。太陽光が設備容量で最大の電源となった(全体の31.5%)。
- 021〜7月の太陽光発電量は802.4TWh(+15.5%)で全体の約13%。発電量の首位は依然として石炭。
- 032026年上半期の新規系統連系は71.77GW、2025年上半期は212GW。今年の新規の58.8%が分散型。
- 04太陽光の利用率は94%から91.4%に低下。系統は指令・予測可能な出力を求めている。
- 056月末の新型蓄電は153GW/396GWh、前年比61%増。
主な数字
| 項目 | 数値 | 期間 |
|---|---|---|
| 太陽光の設備容量 | 1,286GW | 2026年7月末 |
| 石炭火力の設備容量 | 1,285GW | 2026年7月末 |
| 全設備容量に占める太陽光 | 31.5% | 2026年7月末 |
| 太陽光発電量 | 802.4TWh、+15.5% | 2026年1〜7月 |
| 新規系統連系の太陽光 | 71.77GW(集中型29.55、分散型42.22) | 2026年上半期 |
| 新規系統連系の太陽光 | 212GW(集中型約100、分散型113) | 2025年上半期 |
| 太陽光の利用率 | 91.4%/94% | 2026/2025年上半期 |
| 新型蓄電 | 153GW/396GWh、+61% | 2026年6月末 |
出典:中国国家能源局(NEA)の記者会見、およびNEAサイトが2026年9月11日に転載した人民日報の記事。
上回ったのは設備容量で、発電量ではない
今回の節目は設備容量の話である。発電量では、1〜7月の電力のおよそ8kWhに1kWhが太陽光だった。発電量の首位は石炭のままだが、2026年上半期に石炭の発電量シェアが初めて50%を下回った。国家電網のデータでは、今夏のピーク期間、正午の出力の35%超を太陽光が担う日が多かった。
新規導入が減った理由
2025年上半期は例外的な山だった。212GWが連系し、通年では317GW。この山は、国家発展改革委員会(NDRC)とNEAの価格改革(136号文書)の区切りと時期が重なる。2025年6月1日より前に運転を開始した案件は従来の価格政策を維持し、それ以降の案件は電力市場で売電し、メカニズム価格は競争入札で決まる。NEAは2026年の減速を単一の要因に帰していないが、時期は一致している。
累計規模は伸び続けている。6月末で1,272GW、前年同期比15.8%増。
機器メーカーにとっての意味
- 規模より系統での振る舞いが重要に。 利用率は91.4%に下がった。記事は太陽光を「天候任せ」から「指令可能・予測可能」へ変えるとしている。インバータの系統支援機能、有効・無効電力の制御、蓄電との組み合わせは、系統連系試験が確認する内容である。
- 分散型が多数派。 上半期の新規71.77GWのうち42.22GWが屋根置き・住宅・商業用。人の近くに設置されるため、住宅環境のEMC限度値と設置安全を満たす必要がある。
- 蓄電は拡大を続ける。 6月末で153GW、「十五五」新型エネルギー体系計画の2030年目標は300GW。PCSの系統連系・安全・EMC試験の需要も増える。
- 輸出市場の比重が高まる。 国内の新規導入が2025年の水準を下回るなか、売上に占める海外市場の比重が高まっている。市場ごとに系統規程と認証ルートが異なり、一つの製品に複数の試験計画が必要になることが多い。
よくある質問
太陽光は発電量でも石炭を上回ったのか
いいえ、上回ったのは設備容量だけ。2026年1〜7月の太陽光は発電量の約13%。石炭が依然首位だが、上半期のシェアは初めて50%を下回った。
新規の太陽光はどれだけ減ったのか
2026年上半期の連系は71.77GWで、2025年上半期の212GWより約3分の2少ない。累計容量は前年比15.8%増えている。
2025年6月1日の区切りとは
NDRC・NEAの136号文書により、2025年6月1日より前に運転開始した案件は従来の価格政策を維持。それ以降の案件は市場で売電し、メカニズム価格は入札で決まる。
出典
- NEA (reprinting People’s Daily, 11 Sep 2026): Solar becomes the largest power source by installed capacity
- NEA press conference: renewable grid connection in H1 2026
- NEA press conference: renewable grid connection in H1 2025
- NEA: renewable grid connection in 2025
- NDRC and NEA, Fa Gai Jia Ge [2025] No. 136: market-based pricing for new-energy power


